振り子時計
振り子時計の仕組み

振り子時計とは、振り子が一定の周期で揺れる(等時性)と言うことを利用した時計のことです。
等時性を利用するとは、すなわち、振り子の一定の周期リズムの振れによって、時計の針を動かすために必要な動力(ゼンマイや錘など)を制御するということです。
オランダの物理学者のクリスティアーン・ホイヘンスは、この制御をうまく利用することによって、当時1日の誤差が1時間程度だったものが約10分くらいまで縮めることに成功しました。
振り子の制御は現代の機械式時計や懐中時計でも使われている時計の根幹となるほど重要なものです。
脱進機
振り子制御の核をなす部分が脱進機と言われる装置です。この装置は、普通の歯車を重ね合わせたものとガンギ車と呼ばれるギザギザの歯車で構成されています。
振り子が振れると、このガンギ車の爪の部分を引っ張ったり押したりするので、一定の速度で回転するようになり、その回転を歯車に伝えることによって、時針と連動した歯車を一定の時間で動かすことができます。
振り子が止まらないのはなぜ!?
理科の実験で実際に振り子を使ってみると、必ず最後には振り子は止まります。これは、空気の摩擦力などがあるためです。では、なぜ、時計に使われている振り子は止まらないのでしょうか?
その理由は上に説明したガンギ車にあります。
ガンギ車は振り子の振れを歯車に伝える役割を持ちますが、実は、それと同時に、振り子の軸を進行方向に押し出しています。これによって、空気の摩擦力にも負けない力が働き、半永久的に動き続けることができます。
世界一大きい振り子時計

世界一大きい振り子時計として、ギネスブックに登録されているのが新宿NSビルにあるユックリズム振り子時計で全長22.5mもあります。
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